明徳義塾 000000010=1
航空石川 000000003×=3
「野球は怖い」と2回戦の劇的勝利後何度も繰り返した馬淵監督が、改めてその言葉を嚙みしめる結果となった。
明徳・市川はもちろん、航空石川先発の杉本の出来が想定以上によく、予想に反し一点勝負の投手戦となり迎えた8回表、手を攣って降板した杉本の後を受けた大橋が暴投して明徳が先制。
9回表の明徳の攻撃をホームゲッツーでしのいだ航空石川は最終回無死一二塁のチャンスを作り、3番原田が値千金の逆転サヨナラスリーランホームランを放ち、劇的な勝利でベスト8に進出した。
■明徳、9回表裏の3つの後悔
初の春制覇を目指した明徳だったが、2戦目で無念の敗戦。勝負所で悔やまれるポイントが3つあった。
まずは、初戦でサヨナラホームランを打った4番谷合の9回表の打席。無死一塁で迎えたダメ押しのチャンスに、甘い球も含むまっすぐを3球見逃し見逃し三振。ツーストライクまでは狙いが外れたのだろうが、追い込まれてからもバットが出なかったのは悔やまれる。初戦の最終打席に大仕事をやってのけた主砲だが、大会トータルで見ると悔しい打席が続いてしまった。
2つ目が、谷合の三振後2つのバント安打でむかえた一死満塁のチャンス。馬淵監督はカウント1-1からスクイズのサインを出したが打者菰渕がこのサインを見逃し。結果的にショートバウンドの投球だったため、三塁走者はなんとか帰塁できたが、次の球を菰渕は3-2-3のゲッツーで無得点、決定的な追加点を奪うチャンスを自ら失ってしまった。この場面、打ち勝つ野球を掲げている今年の明徳であれば強攻である。しかし、菰渕の前打者・中隈があまりにきれいなセーフティバントを決めたため、馬淵監督の頭に小技を絡めた攻撃での追加点が頭をよぎったのではないか。繰り返すがスクイズのサインを出した球はバントするには難しい球だったため、結果的に菰渕がサインを見逃してなくても結果は同じだったかもしれない。しかし、最後の最後にちぐはぐな攻撃となり結果的にダブルプレーで相手に「いける」と思わせてしまったこと、馬淵監督には後悔が残っているだろう。
そして3つ目が9回裏の航空石川の攻撃。1番井川が初球をライト前に運び無死一塁で、2番的場は送る気配もなく強攻。ここで市川がフルカウントから痛恨のフォアボールを出してしまう。2回戦の中央学院戦の8回に四死球から崩れてしまったパターンを、大事な場面で繰り返してしまった。
そして3番原田への初球。129キロの曲がり切らない外角甘めのスライダーをレフトスタンドに運ばれジ・エンド。試合終盤に一気に傾きかけた流れを自ら手放し、例年以上に充実して戦力で挑んだ明徳のセンバツ初制覇は夢と散った。