健大高崎 1000002000=3
横 浜 0000012001×=4
(延長10回タイブレーク)
関東のチャンピオンを決めるにふさわしい戦いだった。
7時半前には保土ヶ谷駅に着き臨時バスで向かうも、チケットの列最後尾は、2重に折れ曲がった末にライト後方の管理事務所前であった。県大会の東海大相模戦よりはマシだが、関東大会の決勝、相手は今年のセンバツ優勝校となると大賑わいの保土ヶ谷球場。9時すぎに入場し良席をゲット。

楽しみにしていた織田、石垣両右腕が先発、そして試合前から本気の横高ブラバン応援で球場のボルテージが高まり、舞台は整った。

開始。
横浜先発の織田は、初回変化球を多めに混ぜながらの立ち上がりだったが、二死一二塁からその変化球を小堀にうまくひろわれ、先制タイムリーを浴びる。対して横浜は初回の攻撃、2番為永が石垣の151キロの剛速球を背中にまともに受けるデッドボールで出塁(痛そう…)、二死二塁から4番小野は154キロ(!)のまっすぐをとらえるもセンターライナー。初回から非常にハイレベルな攻防にどよめく保土ヶ谷球場。
織田は2回以降健大打線を完全に抑え込み、得点はおろかヒットも許さない投球で味方の反撃を待つ。すると横浜打線は6回、ここまで得点圏のチャンスを何度も逃し続けていたが、今日レフトで先発の背番号1・奥村頼がレフトオーバーのタイムリーツーベースで同点。下級生の頃から打撃センスが光っていた男がここぞの場面でまっすぐを完璧に捉えた。
追いついた横浜だが7回の守備、一死一塁から栗原のライト前ヒットを江坂がファンブルし一塁走者の三進を許してしまう。江坂選手は前日の準決勝でもフライを落球、この日の守備でも後退しながら打球を追った際につまづき、後ろに倒れながらフライをどうにか捕球したという守備があった。打撃を買われての起用(*実際に、第一打席では154キロまっすぐをセンター前にはじき返していた)だと思うが、ここでウィークポイントが出てしまった横浜。さらに盗塁で一死二三塁とした健大は石垣が自らライト前に2点タイムリー。3-1となり織田はここで無念の降板となった。しかし最速149キロをマークしたまっすぐを軸にすばらしい投球で試合を作った織田、ナイピー。そして後をついだ片山が完璧なリリーフで後続を断ち、流れは完全には渡さない。
再びリードを許した横浜はその裏、相手ショートのエラーから得点圏のチャンスをつくる。主将阿部は内野ゴロに倒れるも二死三塁から為永が左中間を破るタイムリーツーベースで1点差。そして続く奥村凌がライトオーバー、二者連続のタイムリーツーベースで再び振り出しに戻す。重苦しい序盤から一転、中盤から取って取られての展開にヒートアップする保土ヶ谷球場。健大の先発石垣はここでレフトに下がり、下重にスイッチ。両校の打線が超高校級投手を7回途中でマウンドから引きずり下ろした。
両校の先発右腕の後をついだ両左腕、横浜・奥村頼と健大・下重がどちらもすばらしい投球を見せ8,9回を無失点でしのぎ、試合はついに延長タイブレークへ。
健大高崎は先頭打者の送りバント、打球の勢いは弱く決まったかと思ったが横浜ファースト・小野が猛チャージから迷いなくサード転送し、間一髪アウト。ビッグプレーに沸き立つ横浜応援席。このプレーが大きかった。この場面、初球のボールの際に代走の二塁走者がセカンドリードからの帰塁時に足を滑らせ、捕手が送球していたらアウトだったかも?という危うい場面があった。このためバントをした際のリードオフが若干慎重だったのではないだろうか。いずれにせよ小野のビッグプレーで1アウト。そしてつづく2番石田は意表をつく1塁側へのドラッグバント。今度はこれを横浜セカンドの奥村凌がチャージして1塁にトス、間一髪アウトとなった。再びのビッグプレーに一塁側スタンドは拍手喝采。申告敬遠後、4番に入っていた下重に送られた代打の選手を奥村頼は気迫の投球でピーゴロにしとめ、横浜が無失点でしのいだ。
横浜はその裏、再びマウンドにあがった石垣に対し先頭の為永が完璧な(まるで大社高校のあの選手のような)バントを三塁線に決め一死二三塁に。最後は奥村凌のどんづまりの飛球を、前進守備のセカンド・ファーストが懸命に追うも芝生に落ち、サヨナラ。横浜がしびれる接戦の末にセンバツ王者を破った。

2時間45分、800円で楽しめる濃密・コスパ最高の娯楽は、横浜高校17年ぶりの関東優勝で幕を閉じた。
隣に座っていたカップルの女性の方が校歌はもちろん、横高の応援歌の歌詞も振り付けも完コピして熱烈応援されていた。いつ来てもディープな保土ヶ谷ネット裏。「やばい、神宮大会かー、休もっかなー」とのこと。はい、わたくしも同じくです。
横浜の神宮大会初戦は21日(木)8:30から、四国チャンピオンの明徳義塾と。