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第100回選手権大会予選の注目カードを占う

投稿日:2018年5月27日 更新日:

今年の夏の甲子園は第100回記念大会ということで、出場校が増枠される地区は有力校が分散するように区分けされる。そのため、毎年のように行われる甲子園をかけた名勝負(例:神奈川の横浜ー東海大相模。埼玉の花咲徳栄ー浦和学院)が見られない寂しさはある。

しかしそんな中でも、今年も各地で甲子園をかけた有力校同士の激しい戦いが期待される。今年注目したい地区大会の好カードをいくつか挙げ、勝負の行方を予想する。

①明秀日立ー常総学院(茨城)

今春の選抜に初出場し2勝を挙げた明秀日立。春夏連続出場に向け最も大きな壁となるのが常総学院だ。秋は準決勝で対戦し、明秀日立が5-4で辛勝。春季大会の決勝では常総学院が7-4とリベンジした。1勝1敗で迎えたこの夏。実力的に県内で突出しているこの2校が激突するのは必至だが、どういう試合になるか。

常総学院は、夏の甲子園は1988年以降5年周期の記念大会には毎回出場している。(甲子園では93年ベスト4、98年ベスト8、03年優勝、13年ベスト8と上位進出率も高い)明秀日立が夏の甲子園に出るのはまだ早い、と言わんばかりに常総が貫禄勝ちすると予想。

②中央学院ー習志野(西千葉)

昨秋は準決勝で5-2と中央学院が競り勝った。中央学院はその後関東大会で優勝して一躍ブレークを果たした。中央学院は春季大会では2回戦で専大松戸に2-6で負け関東大会の出場権を逃したが、夏も優勝候補であることに変わりはないだろう。対する習志野は、毎年のように四球をもぎ取って出した走者をスクイズや単打で返す超スモール野球(通称フォアボール乞食野球)でしっかり夏には仕上げて上位に進出する。中央学院が西千葉大会を勝ち上がるのに一番の難敵と言えるだろう。

ただし、習志野・小林監督は大事な試合に限ってエースを先発温存したり、勝負所でへたに走者を動かして裏目に出るという謎采配を繰り出す悪癖を持つ。おそらく自分の采配に酔うタイプで、ある意味ガーソよりタチが悪い。習志野がプロ注目右腕・古谷を先発温存したら中央学院。中央学院・大谷がすり鉢状のZOZOマリンスタジアムで爆音を響かせる習志野応援団に気負ったら習志野。という勝負だろう。

③大阪桐蔭ー履正社(北大阪)

昨年センバツ優勝を争った両校。夏の大阪大会準決勝では「史上最もレベルの高い地区予選」と言える名勝負を全国のファンに見せつけた。

今年の世代ではセンバツ連覇を果たした大阪桐蔭の陰に隠れているが、履正社も桐蔭同様に下級生時代から経験豊かな野手がそろっており、持っている攻撃力は高い。春季大会では興国相手に0-4でまさかの完封負けを喫して、いよいよ夏の大会は桐蔭一強かという雰囲気になりつつあるが、前評判が低いからこその不気味さは感じる。

大阪桐蔭にとって一番怖いのは、センバツを連覇して、昨年果たせなかった2度目の春夏連覇に挑む、しかも第100回大会、と舞台が整いすぎたことによるプレッシャーだ。失うものはなにもない履正社が死に物狂いで当たれば、意外といい勝負になるかもしれない。履正社の「谷間世代」が意外にも夏の大阪桐蔭戦の連敗をストップするのでは。

がそこは迷将・岡田。勝負所で判を押したような送りバント→失敗。であえなくジ・エンド、と予想。

④乙訓ー龍谷大平安(京都)

初めて府大会を制した秋の大会に続き、春季大会も優勝した乙訓。対して、100回大会に向けて有望選手をかけ集めるも今のところ全く結果の出ていない、男・原田率いる龍谷大平安。履正社同様に、だからこその不気味さは感じる。

戦力がうまくかみ合えば、春夏連続出場を目指す乙訓にとって最も手ごわい相手となるだろう。しかし、なぜか平安は京都翔英にはとにかく相性が悪い。乙訓に当たる前に伏兵・京都翔英に敗れ、結局対戦が実現しないと予想。

⑤智弁学園ー天理(奈良)

数十年にわたりしのぎを削ってきた両校の戦いが今年も奈良大会のメーンマッチ。夏の対戦は毎回のように終盤にもつれる名勝負となる。今年はどんな戦いが見られるか。

これまで4年連続で対戦している両校の対決結果は以下の通り。

・2014年決勝 智弁学園8-6天理

現巨人・岡本のホームランなどで8-0と突き放すも、天理が終盤怒涛の反撃。8,9回で6点を奪われるも辛くも智弁が逃げ切り。

・2015年2回戦 天理4-1智弁学園

智弁学院が夏のシードを逃したことで実現した、大会序盤に訪れたクライマックス。天理が急造投手・富木の好投と舩曳の2ホームランで勝利。

・2016年決勝 智弁学園6-5天理

センバツ覇者の智弁学園が圧倒的有利と言われたが、6-2の最終回に天理が怒涛の猛反撃。3点を奪い1点差まで追いすがるも智弁が辛くも逃げ切り。アメトークでかみじょうたけしが話していた、試合終了直後に振り出した雨を見たファンが「天理の涙雨や!今日は好きなだけ泣け!」と言ったのはこの試合。

・2017年準決勝 天理8-7智弁学園

前年同様、智弁学園有利との前評判だったが天理が意地の勝利。天理が8-3とリードして迎えた8,9回に智弁が4点を返すもあと1点が届かず。勢いにのった天理は甲子園ベスト4と躍進。

この春は智弁学園が10-0(5回コールド)と天理を粉砕したが、夏の対決はどうなるか。天理も甲子園ベスト4経験者が数名残り地力があるが、今回ばかりは投打に戦力が充実した智弁学園が完勝すると予想。

⑥星稜ー日本航空石川(石川)

最後は石川。両校ともセンバツではベスト8に入る躍進を見せたが、夏の甲子園切符をつかむのはどちらか。

鍵を握るのが、来秋のドラフト候補である星稜・奥川の出来だろう。昨秋は石川大会の決勝、北信越大会の決勝と連続で日本航空石川打線に攻略されたが、この春は4安打完封でやり返した。今年も投手を含め有望な新入生が入学した星稜だが、大事な試合で頼るのはやはり奥川だろう。

日本航空石川の強力打線が上回るか、奥川のスピンの効いたまっすぐとキレのあるスライダーが上回るか。勝負の行方は全くわからない(もはや予想ではない)。

 

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