秋季神奈川大会準々決勝で実現した名門対決、東海大相模対横浜を観戦。今年の秋季大会はトーナメントの右の山に横浜、東海大相模、慶応、桐光といった強豪校が集中しており、序盤からつぶしあいとなった。そして準々決勝にたどり着いたのが、東海大相模ー横浜、慶応ー横浜商。一方反対側の準々決勝は、湘南工科ー厚木北、桐蔭学園ー光明相模原。格差がすごい。
夏の大会の成績で秋もシード分けすればいいのに、これでは関東大会での貴重な2チーム枠を無駄づかいすることになりかねない。神奈川高野連は関東大会でできるだけ自分のところの代表校を勝たせる気がないのだろうか。
ともかく準々決勝というか秋季神奈川大会屈指の好カード、見に行くしかない。

保土ヶ谷球場を目指し、星川駅南口、アンドウスポーツの脇から延々と坂道を上り続ける。
毎度のことながら、これがかなりキツい。歩くこと約15分。汗だくで球場に着くと、試合開始40分前の時点で「内野席は満席です。外野にお回りください」のアナウンスが。この時間に来て横浜・相模戦を内野で見られるなどとは思っていない。はなからそのつもりだ。
完売・札止めで入場できないのが怖かったので多少早めに行ったのだが、無事入場。後に満員通知が出たというので、作戦が奏功したことになる。

内野は当然満席。10時試合開始で、7時15分に開門したとか。

外野に陣取る。フェンスの黄色いラインが多少視覚に入るが、良しとしよう。
球歴ドットコムで確認すると、両チームともスタメンの半数が1年生という若い布陣。経験豊かな上級生が下級生に随時アドバイスを送りながら戦っている様子がこの時期らしくてよい。
中でも横浜のセンター・小泉選手は1年生のときから試合に出ており、チーム内でもっとも経験豊かな選手である。レフトの1年生に守備位置を都度指示したり、及川投手が三振をとると、よしっと小さくガッツポーズしたり、レフトの選手と一緒に金足農のシャキーンポーズをやったり、チームを引っ張り・盛り上げようとする姿勢が見られ好感が持てた。

小泉選手。快音こそ聞かれなかったが、四球で出た初回に先制のホームを踏むなど、試合でも貢献した。
試合は、東海大相模・野口、横浜・及川と甲子園を経験している両左腕が先発。
初回、東海大相模は一死から四球で走者を出すも、3番の大砲・西川が三振、無得点に終わる。その裏、横浜は四球と犠打で一死二塁とすると、3番度会がショートゴロ、これをショートが一塁に悪送球し横浜があっけなく先制した。その後も6番津田のタイムリー、ダブルスチールで加点し3点を先制。結果的にはこの序盤の攻防の差が最後まで響いた。
相模000011000=2
横浜30002000×=5
東海大相模は野口、紫藤、冨重と早め早めの継投でなんとか横浜の攻撃を食い止めようとするが、1回と5回の失点した回はいずれも先頭打者への四球が得点につながった。特に5回は2点差に追い上げた直後の連続四球だっただけに悔やまれる。
一方横浜は、及川が変化球を効果的に使いながら、四球こそ多かったがここぞという場面で踏ん張り、相模打線にビッグイニングを作らせなかった。
球は速いが打たれだすと止まらない、これまで見せていた脆さはこの日は見られなかった。粘って粘ってチームを勝たせる、エースと呼ぶにふさわしい投球だった。

最上級生となった及川投手。低めの変化球で空振りを奪いまくっていた。
そして、両校とも神奈川を代表する名門校ではあるが、やはりこの時期は「新チーム」という印象で、夏の仕上がったチームと比べると随所にスキが見られた。
特に東海大相模。追い上げた直後の不用意な連続四球しかり、初回のタイムリーエラーの際のファーストの軽率なキャッチングや簡単にダブルスチールを決められた内野守備、攻撃時二死一塁フルカウントの場面で走者がスタートを切らなかったりと、名門らしからぬプレーが多々見られた。
また、プレーの質もそうだが、東海大相模の捕手が審判のコールの前にベンチに帰ろうとしたりボール回しをしようとし、かつボールの判定に不満そうな態度をとる場面が数回あり、非常に気になった。
最終回の攻撃時には、2ボールの場面で及川投手が投球動作に入ってから打者が何度もしゃがんで惑わせるような不自然な動きをしていた。(これは審判に注意されているように見えた)
なんとしても塁に出たいという気持ちはわかるが、君たちは神奈川を代表する名門校の選手。泰然自若と戦ってほしい。(というか門馬監督ちゃんと指導してくれ)
名門校といえども、新チーム。横浜はセンバツ出場の可能性を残し、東海大相模はセンバツ出場の道が途絶え、これから長い冬を迎えることになる。この3点差が、名門両校の現在地である。一冬超えた来年の春・夏と、より一層レベルアップした意地と意地のぶつかり合いを見せてほしい。