ついに準々決勝。果たして優勝の行方はどこに。
期は熟したというべきか。仙台育英が最も優勝に近い印象だ。
攻撃陣・投手陣とも充実した陣容で調子がよい。初日に登場した日程の有利さに加え、2回戦はエース伊藤を完全休養させられたうえに、控え投手の古川・松田が1・2回戦でしっかり試合を作ったという実績を持つ。残り3試合を最も良いコンディションで戦えることが大きい。
加えて今回の大会は、各チーム録音応援なので、常にネックとなってきた応援力の乏しさがマイナスに働かない。また1万人の観客がお行儀よく見ている限りは、試合の最終盤に地元チームやひいきチームを手拍子で後押しするあの圧力もそう生まれない。基本的には淡々とした技能のぶつけあいとなる今大会は、こういうチームは戦いやすいだろう。
そして、震災から10年で選手宣誓を引き当てたことからも、めぐりあわせ的に「なんかある」感があるのが今年の仙台育英である。達擁する天理との大一番を勝ち切ったら、いよいよ頂点が見えてくる。
投手陣の陣容・コンディションでいうと東海大相模も負けていない。仙台育英と同様に1,2回戦は異なる控え投手が試合を作り、リリーフ待機のエース石田につないできた。打線が湿っていることが気がかりだが、ロースコアのしびれる試合を勝ち切ってきた経験は大きい。準々決勝の対戦相手・福岡大大濠は2回戦での様子を見る限りエース毛利が万全の状態で投げることが難しそうで、3試合目にして相模打線が爆発するようなことがあると、一気に仙台育英への対抗馬の一番手に浮上するのではないか。
右側の山は智弁学園が充実しており、エース西村も休養十分。対する明豊も1・2回戦で近畿勢を接戦で倒し、投手陣も2回戦で復調。甲子園での上位進出率、接戦をことごとく制する粘り強さは、さすがである。この大一番を制したチームが一気に決勝に行くのではないか。
東海大菅生と中京大中京も、もちろん本来の力でいうと優勝候補だが、東海大菅生はエース本田のコンディションが未知数、中京大中京は畔柳がどこまでもつかという点で、優勝するイメージはなかなか持てない。
特に中京大中京・高橋監督は、2017年夏の広陵戦は充実した投手陣を抱えながら継投失敗で大逆転負け。今大会センバツ2回戦は、畔柳のあとを受けたリリーフ陣が不安定だったことから、畔柳でいけるところまでいって、つぶれたらおしまいという戦い方を改めて決断したのではないだろうか。そうなると、よしんば決勝まで行っても、安楽時代の済美よろしく、決勝で大敗という未来がよぎる。
ということでまとめると、本命が仙台育英、対抗が東海大相模、智弁学園・明豊の勝者となるのではないだろうか。スーパー野球エリート校球児たちの意地のぶつかり合いも残り7試合。最後まで堪能しながら優勝の行方を見届けたい。